The Migratory Bird

自分が渡り鳥だと勘違いしている人間の書き溜め

2017-01-01から1年間の記事一覧

私と音楽 with SAMPHAインタビュー

私は音楽との付き合い方がわからない。大好きだし、大嫌いだ。いつも近くにあるのに、すごく遠い。家族かよ。意味がわからない。 私は音楽を通してたくさんの人を見るし、人を通してたくさんの音楽を聞く。 音楽は情報が多すぎる。作り手の声質や歌い方、歌…

自分語り グローバル編

昔から、遠い世界への憧れが強かった方だと思う。 小学生の頃はTBSのTHE世界遺産が一番好きなテレビ番組だった。夏休みの自由研究は、いつも世界遺産についてまとめていた。悲しくて眠れない夜には、ドキュメンタリー番組や図鑑で見た世界中の生き物の生活を…

神様がいない

神様がいない今、思考の先端で待ち受けているのも、選択肢から一つを選ぶ決定権を持つのも、自分自身なのだ。 深い思索の行く末に、眠り方を忘れた長い夜のベッドランプの光の中に、神様はいない。 読みづらい哲学書の行間にも、自己啓発サイトに貼られた写…

ひどく春な日

ひどく彩度の高い日だった。 空も海も山もあまりに青いものだから、私は真っ白なシャツを着た。 母の日のプレゼントに、ふっくらした蕾のたくさんついた、赤いカーネーションを買った。咲ききった花は、あとは散るだけだと思ったから。 レースカーテンがゆっ…

感覚と差異のこと どうでもいいこと

空気には重さがある。水中を歩いているかのようにかき分けて進まなければならない感覚を覚えることもあれば、やけに抵抗なくスイスイと歩いたり走ったりできることもある。 私は小さい頃から、目を信じられなくなることが度々ある。見えているものが全てでは…

疲れた

リセットしようと思う。 19歳で福岡を出て以来、内的にも外的にも、随分と私は変化した。覇気がなくなったし、多分すごく不細工になった。 この3年間、本当に長かった、本当に疲れた。生きるために生きるのに疲れた。生きたくないのに、仕方ないから何かに縋…

実家

此処は、全てが驚くほど近い。 此処にいると、想像力を働かせなくとも、考えなくとも、最短距離で全てが入ってくるから、不思議なほど力が抜ける。記憶、感情、知識、自然に働く力、光や風や引力、色や形、音、とても優しい方法で私の中に入ってくる。 靡い…

奇麗な女と私の話

高校を卒業して以来、ほとんど小説を読んでいない。 大学を休学して療養していた頃に神保町の古本屋を渡り歩いていて手に取ってみた本が最後だと思う。それだって、最後まで読み終えなかった。話はぼんやり覚えているけれど、タイトルも著者も覚えていない。…