読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

The Migratory Bird

自分が渡り鳥だと勘違いしている社会不適合の書き溜め

イギリス留学・ファウンデーション総括

こんばんは。奥です。12月中旬某日にエッセイの提出と試験を終え、直後にオランダ・アムステルダム、ベルギー・ブリュッセル、ドイツ・ケルンを風の速さで旅してまわり、現在一時帰国しています。今は故郷である福岡・糸島の地で、例年通りのあたたかで美味な年末を過ごしています。

 

ブログを書くのは久々です。というのも、ブログを書くとなると、タイムラインに言葉が流れていくツイッターで呟くのと何か違い、変に発信している自覚が付きまとうので、手が伸びないのです。高校を卒業して以来、人に何かを伝えたい、内なるものを表出したい、そのためのエネルギーを、ゆっくりポケットから垂れ流し続けているように思います。が、まあ年末ですし、記録のために、とりあえず何か書くかな、と思い立ち、はてなブログを開いてタイピングし始めた次第です。

 

今のBGMはベルギーの楽器博物館で手に入れた、世界中のあらゆる時代と地域に存在したおかしな楽器の音源が収録されたアルバムです。面白い音がたくさん入っていて大興奮なのですが、これについてはまたいつか書くかもしれません。とりあえず、ベルギー・アントワープにある110年の歴史を持つフェアグランドオルガンが奏でるクイーンのボヘミアン・ラプソディーでも置いておきます。

 

youtu.be

 

このフェアグランドオルガンは81本の鍵盤と350本のパイプで構成され、ドラムやトライアングルやシロフォンなどの打楽器も無人で演奏します。楽器の裏側で流れゆくブックと呼ばれる穴の空いた厚紙の譜面が、モロDTMの画面を同じで大興奮しますね。

 

 

ここからがメインコンテンツなんですが、今日は1月から7月末までに私が経験したファウンデーションコースについての総まとめをしようと思います。まとめサイトのライターになる気はないので、あんまり他の紹介サイトに書いてないことや個人的な経験や見解をなるべくたくさん入れて書こうと思います。

 

ファウンデーションコースとは

以前も書いた気がしますが、ファウンデーションコースとは、イギリスの大学に1年次から正規留学したい、一般的な教育過程を踏んできた日本人がイギリス国内で取らなくてはならない、謂わば大学準備コースです。多くの大学が名称は違えど同じようなプログラムを持っており、行きたい大学が提供するコースを受講し、一定基準以上の成績を修めれば晴れて大学1年生になれる、というわけです。小さい頃からインターナショナルスクールに通っていたり、早い段階で海外の大学を志望する人は、独自で向こうの試験を受けたりして、高校から直接入学することも可能ですが、詳しくないので省きます。そもそも準備期間を経なければいけない理由は教育制度の違いにありますが、説明が難しいので気になる方は外部のページを読んでみてください。参考:

ファウンデーションコース / Foundation Course :イギリス留学・ロンドン留学なら手数料無料の現地エージェント!ロンドン留学センター 

16歳からの教育 | Education UK (Japan)

 

ファウンデーションコースにも前年の夏に始まるコースや同年の冬に始まるコース、更に約1年のコースと約半年のコースなど、様々な選択肢がありますが、私は1月始まりの約半年のコースでした。約半年のコースの方が入学条件となるIELTSのスコアは少しだけ約1年のコースより高いのですが、といってもどちらを選ぼうとOverall4.5〜5.5程度なので、決して難関というわけではありません。そしてファウンデーション期間に達成することを定められているのはIELTS6.0相当の英語力です。期間が短いとその分準備のための語学に集中できる時間が足りず語学力不足のまま入学となってしまうのではないかという不安はあれども、語学だけなら日本国内でもできるし、費用のことを考えると半年コースの方がお得かなとは思ったりします。ファウンデーションを始める前になるべく国内で英語力をあげておくとかなり楽で、生活の質が違うと思います。

 

出願の仕方

いろんな出願ルートがあると思いますが、私を含む多くの一般的な学歴を持つ日本人は、留学エージェントのサポートのもと出願します。留学エージェントは、出願手続きの手伝いやアドバイスをしてくれるのですが、無知な私にはかなりありがたい存在でした。手続きの流れを教えてもらい、大学選びの相談に乗ってもらったり留学フェアの紹介をしてもらったり、ビザ手続きの手ほどきをしてもらったり、UCAS(参照:イギリスの大学・大学院に進学するなら知っとかないといけない、UCASについて | わたぽんWorld-UK)を使った実際の出願も手伝ってもらいました。私は必要なかったので利用してませんが、必要な人は自己推薦文(Personal Statement)の添削もしてくれるそうです。ビザ手続きサポートだけは有料でしたが、それも5000円しなかったし、それ以外はなんとすべて無料でした。

 

ファウンデーションの出願に際して必要だったのは、IELTSの成績証明書、高校卒業証明書(英文)、それから私の場合は一応中退した大学の在籍証明書(成績証明書を求められましたが大学ほぼ行ってなくて成績がなかったので(爆))、それくらいでした。ぶっちゃけ楽勝ですね。ビザはTier4 Visaという種類のものを取得しなければいけなかったのですが、日本国籍まだ強くて学生ビザで落ちることもほぼないみたいですし、エージェントさんを通して書類なども提出していたのでなんの問題もなく取得できました。

 

費用は?

費用に関しては、かなりシビアです。ビザ関連の手続きをしている時にも感じましたが、ここでもUKの外の人間からはとことんお金を巻き上げる姿勢が見て取れます。

 

具体的な数字を出すと、私の場合はUEAのファウンデーションでCourse Feeが£16,395(約240万)で、Accommodation Feeはホームステイを選んで£6,600(約95万)、その他諸々の教科書代やら保険代や入学費用やらデポジットを含めると総額は約£24,000(約350万)にまでのぼります。たった半年分です。それプラス往復の航空券代と留学保険代と毎月の生活費(食費はホームステイ代に含まれるので仕送りは少なくて済みましたが)が加わりました。約1年のコースだとどれくらいこの額が伸びるのかはわかりませんが、これより高いのではと思います。

 

驚くことに大学の学部のCourse Feeは1年間で£14,500とファウンデーションより安いです。にも関わらずファウンデーションで不十分な結果を出して入学が認められず母国へ帰っていく人もいる事実には更に驚愕でした。日本人はそもそも在籍数が少ないせいもあるでしょうが、落第する人は見たことがありません。

 

これはUEAに限らないのですが寮よりホームステイの方が料金は安いようです。家が学校から遠ければバスの定期代などもかかるのですが、それを考慮してもホームステイの方がお得な可能性は高いです。なぜならホームステイだと細かいですがお菓子代やベッド用品代や日用品代、時には移動費なども浮くからです。ホストファミリーにも当たりはずれがあるのでそこは賭けだと思いますが、学校やエージェントに相談すれば滞在先の変更が可能なので少しは安心です。

 

 

学校の雰囲気

INTO UEAはファウンデーションだけではなくディプロマ(学部1年次に相当する内容をINTO内で学び次の年から2年次へ編入するコースで、多くの大学にはないコース)や語学のみのコースなどもあり、いつも施設内は人にあふれていました。留学生しかいない空間なので多国籍な雰囲気ではありましたが、中国香港台湾出身の子達がやはり多かったです。毎日マンダリンとカントニーズばかり聞いていたので、本当にここはイギリスなのだろうか・・・と思うこともありました。日本人は私が滞在した期間には常に7人ほどが学校内に存在していたと思います。交換留学生や自費留学生の属する語学コースと社会科学系ファウンデーション・ディプロマに集中しており、自然科学系コースには私がいた期間では日本人を見かけませんでした。

 

スタッフの人たちのサポートはかなり厚く、とても安心して過ごせました。レセプションのお姉さんお兄さんたちはみんな優しいし、アカデミックオフィサーのお偉いさんであるおじさんはサバサバしてるけど超フレンドリーだし、なんでも相談できるクラスチューターもいるし、国内旅行やスポーツイベントなどを企画している明るいお姉さんもいたし、24時間対応のヘルプラインもありました。

 

 

ホームステイ or 寮 or 自分で家探し

私なりに滞在方法の長所短所についてまとめてみました。選択肢は大きく分けてホームステイ、大学の寮、自分で家探しだと思います。

 

ホームステイ

長所:費用が寮より安い、一般家庭の雰囲気を知ることができる、居場所がある海外に家族がいるという安心感がある、料理や洗濯などの家事を一切しなくていい、毎日英語で会話せざるを得ずネイティブの知識や感覚を盗むいい機会になる、困ったことを相談できるネイティブの存在が得られる(これが案外でかい)、ペットがいる可能性がある(私にとってはかなり大事)、何をするにも街に出なくてはならずサバイバル力がつく

短所:ハズレを引くと生活が台無しになる、学校が家から遠い可能性が高い、ルールが厳しい家庭だとルールを守るのが面倒臭い、気を遣わないといけない場面がある、食べ物が口に合わなくても多少我慢して食べるしかない、寮に住んでる友達と過ごす時間が減る、机が小さかったり寒かったり勉強にはあまり適してない環境に置かれる可能性がある、大学の図書館が遠い

 

大学の寮

長所:大学が近いのでギリギリまで寝られる、寮の友達とたくさん時間を過ごせる、過ごしたくなければ引きこもれる、大学の雰囲気を楽しめる、食事付きのプランなら料理しなくていい、掃除も少しはしてくれる、部屋が狭くて机が広い場合が多く図書館へのアクセスもいいので勉強には適している、セキュリティへの安心感がある、日本人の友達がそばにいる安心感もある

短所:費用が高い、海外生活感がホームステイより薄い、かなり主体的に動かないとネイティブとの接触が圧倒的に少なくなる、人間関係を築くことを強制されないので自分次第になる、何をするにもキャンパス内で済む場合が多く出不精になるかも、日本人がいるとどうしても絡みがちになる、キッチンやバスルームを学生と共有するとなると摩擦も生じやすい

 

自分で家探し

長所:やりようによっては費用が安く済ませられる、とにかく自由度が上がる(一人暮らし出来たり仲のいい友達と暮らせたりペット可の部屋を選べたりするし、学校やホストファミリーからの束縛がない)、海外サバイバル力が上がる

短所:物件探しや契約などに時間と労力がかかる、全てが自己責任、生活範囲内に頼れる人がいない、家事の負担がある、日用品代や食費も計算に入れなければならなくて面倒

 

ちなみに私はホームステイを選んだのですが、当たりだったので文句なしでした。詳しくは前回の記事を参照してください。

luna9167.hateblo.jp

 

 

何を学べるのか、どうやって進学するのか

各大学の提供するプログラムの内容は大きく違うのでUEAの場合だけで話すと、UEAのファウンデーションはINTOという組織と連携しており、INTO University of East Angliaという正式名称の施設で学んでいました。他にも多くの大学がINTOと連携してファウンデーションコースを開設しているようです。大学独自のコースを設けている場合もあります。コースの内容は多岐に渡るので、選ぶのはとても楽しいです。参照:Foundation Courses in the UK

 

私のコース名はHumanities and Lawでしたが、他にも私の学校にはBusiness, Economins, Society and Culture/Mathmatics and Actual Sciences/General Science/Pharmacy, Health and Life Sciences/Physical Sciences and Engineeringなどがありました。それぞれのコースで進学できる所属先大学の学部が限られています。大学と同様、社会科学系のコースより自然科学系のコースの方が授業も多く大変そうな印象でした。どこも英語クラスに加え、それぞれの専門科目といった構成です。

 

半年のプログラムだと3学期制で試験は2回あり、あとはコースワークの提出が評価対象でした。

Term 1 ー End of Term Exams(全科目分の試験:20%)

Term 2 ー Course work(英語クラスではプレゼン、各科目では800words - 1500wordsのエッセイ提出とプレゼンもしくはディスカッション形式の試験:20%)

Term 3 ー Final Exams(全科目分の試験:60%)

 

それぞれの課題や試験が全体の評価を占める割合は科目によって異なりますが、大体どれもこれくらいの配分になっており、1学期目であまりいい点が取れなくても努力して最後でいい点を取ればパスできる、という優しい仕組みになっています。しかし休みがあっても明けにはいつもテストか課題提出が待ち構えており、最初から最後まで気を抜けるタイミングはなく、忙しい日々ではありました。

 

タイムテーブルはこんな感じでした。

f:id:Luna9167:20161231003705j:plain

これは多分Term2だと思います。Term1では数学がなかったのですが、Term2から追加されました。科目は全部で5つEnglish, Law, Society and Culture, International Studies, Mathsでした。英語のクラスと専門科目のセミナーは10人強、専門科目の講義は同コースのメンバー20人だったり、他のコースの人たちとも合同の場合は50人くらいだったり、様々でした。英語の授業は先生がフレンドリーで楽しかったし、エッセイの書き方を叩き込まれたりプレゼンを練習したりディスカッションをしたり、もちろん英語の試験対策と能力向上のためにIELTS対策のようにリーディングリスニングライティングスピーキングの勉強をしたりと、かなり有意義な授業でした。専門科目は最初は大変に感じたけど、先生たちが結構わかりやすく喋ってくれるし内容が面白かったので充実していました。特にSociety and Cultureは社会学Sociologyの導入編といった内容だったのですが、非常に興味深く一番好きな授業でした。

 

先生が女性だったこともありフェミニズムの話がよく出てきたのですが、ある日のフェミニズムに関するディスカッションを境に韓国人のフェミニストの女の子と仲違いをしてしまったりしました。今思うと、お互いの英語力不足による意思疎通の難しさのせいでことが大きくなり、関係の修正が難しくなってしまったなと思うし、言語力をあげて潤滑なコミュニケーションが取れるようになりたいなと思います・・・。優秀な彼女は今エディンバラ大学で開発学とフェミニズムに関する勉強をしているはずですが、連絡は取ってないです。いやー、人間関係は難しい・・・。

 

 

プログラムの内容について話を戻しますが、中間試験終了後にその結果を元にConditional Offer(条件付き入学許可証)がまず発行され(噂ではどんなに点が悪くてもほぼ全員これはもらえるらしいが、私はこれすら受け取れないのではないかとハラハラした)、すべてのプログラムを修了して成績を計算、大学の求めるスコアに達すればUnconditional Offer(条件なし入学許可証)が発行され正式に入学が許可されます。

 

もし他大に進学したいと思った場合も、希望の学部の内容とファウンデーションでの取得したクレジットの内容が対応していると判断され、相手大学側のRequirements(所属先大学が求める最低基準の成績よりも高い成績、特に英語のテストでの高い点数、またそれに加えIELTSの点数を求めてくることが多い)を満たせば、入学は可能です。なので、肩の力を抜いて大学を選ぶといいかなと思います。ただ!レベルの高い大学で得たファウンデーションのDegreeほど他大に行きたいと思った時に強力らしいので、最初にあまりレベルの低い大学のファウンデーションを選ぶより、ある程度レベルの高い大学のファウンデーションを選ぶ方が後々役に立つやもしれません。でもあまりに難しい大学だとついていけるかな、という不安もあると思うので、日本の大学と違って大学を偏差値で測れるわけではないイギリスの大学選びは、知識のあるエージェントの力を借りるのが有効なのかなと思います。

 

 

 

 

 

インターナショナルスクール出身で高い英語力があったり特に優秀な教育機関に通っていたりオクスブリッジを志望していたりなど、特殊な例を省き、至極一般的なルートでイギリスの大学に入学しようとすると、こういう流れになると思います。私は周りに留学経験者などおらずすべて一から自分で情報収集するしかなかったので、進学を決めた時にこの記事に出会っていたら、絶対に役に立ったと思いますね。はは。

 

半年間のこの経験について、個人的な感想としては、うーん、もっと勉強すべきだったなと思います。エッセイとか試験の点数を見る限りでは人並みに勉強したっぽいけど、クラスで一番ではなかったし(哲学好きのエジプト人の友達がいつも一番だった悔しい)、スピーキングはいつになっても弱いし、努力不足だなと常に感じていました。今も感じています。あと、もっと友達を作ればよかったなとも思います。海外へ留学というと、国籍の友達に囲まれてワイワイ!みんなで切磋琢磨!英語を使えるようになって新しい自分を発見!みたいなイメージがありますが、そういうハツラツとしたエネルギッシュな像に全然近づけてなくて、どちらかというとただ生きる場所を変えてみたなんかいつもつらそうな人って感じで、人影の少ないかなり単調な生活をしていたので、これでいいのかなあと思っていました。海外に出たところで自分が変わらないことは予期していましたが、ここまでとは思わなかったです。自分を劇的には変えられないとしても、せっかく海外に出させてもらっているので、なるべくたくさんの知識や新しい視点それから人脈という資本を得られるように、環境を上手に利用する努力しようと思います。

 

ポジティブな感想としては、当たり前ですが英文を読むことに対する抵抗がかなり小さくなったのが嬉しいです。得られる情報の幅が広がるのは強いなと思いました。昔から今の時代英語ができないと世界に置いていかれるに決まっていると思っていましたが、やーっと追いつけるかも、と思えてきました。それから大学生活に必要なエッセイの書き方を習得できたことや、英語で意思疎通を試みることへの恐怖が小さくなったことも功績です。あとは海外で家族に頼らず生活できるんだという自信もつきました。ありがちな感想ばかりですね。正直海外で生活したことに対して特別な感情がないし、今は次の試験とイギリスへ帰ってからの大学生活(つらい)への不安でいっぱいです。

 

 

ファウンデーションについてのまとめは以上です。3度目の大学1年生としての生活が遂に始まり、なんとか秋学期も終えたので、それについてまた書きたいなとは思っていますが、気まぐれなのでわかりません。また!